レース前には

レースが重なるこの時期、冬場に距離を泳ぎ込んで持久力と自信はついたけれども2週間前になっても「あれ、スピードがでない?」「無理矢理速く動かしている感じがする?」という時にはSSC”スーパースプリントサーキット”をメニューに入れることが多いです。

ラダーで細かい動きをすることでエンデュランスの練習では使えていない筋をアクティベートさせます。

ラテラルラン2イン⬇︎

http://swim-athletictrainer.com/wp-content/uploads/2020/02/img_6331.mov

足首やアキレス腱、足底に負担が掛かるので普段からこういう種目に慣れている選手に限りますが、割と速くに水中で効果が出ます。

私も何度かトライアルでやってみましたが、キックに関しては末端だけ頑張っているというより身体の中枢から速く動かせる感覚がありますよ。

特にラテラル(横)の動きのある物は内転筋群のエキセントリック収縮がかかるのでキックのスピードを上げた時にバラつかずに締まる感じもレース前には必要ですね。

選手権まであと約50日。

良い結果がでますように。

@鞍馬寺

ツールの工夫 懸垂編

前回に引き続き道具がないチームの工夫を載せたいと思います。

競泳選手にとってベストオブエクササイズと言われる懸垂。

懸垂ひとつとっても、リカバリー時の肩甲骨周囲の動きを作りたいのか、プルの推進力を上げたいのか、キャッチからスムーズな体重移動の動きを身につけたいのか…で行う内容、グリップの握り方、負荷の掛け方、スピードが何種類にも及びます。

高校生も例外ではなくある一定の動きができるようになれば重りも使います。

http://swim-athletictrainer.com/wp-content/uploads/2020/01/img_6269.mov

早くおうちに帰りたいのではなく、通学カバンの中に5kgのプレートが入っています。

肩関節の安定性を高めるためにグリップはしっかり握ります。

http://swim-athletictrainer.com/wp-content/uploads/2020/01/img_6267.mov※練習中なのでフォームはご愛嬌でm(__)m

こちらはホームセンターで80円ぐらいの塩ビパイプ。

腰椎の伸展が入るクセのある選手や手を伸ばした状態だとZOAの獲得が難しい選手(肋骨が開いてしまう選手)はこちらでやってもらいます。

そして胸郭との連動性を高めるために親指は外しています。

お金がなくても道具がなくても工夫次第で何百種類のエクササイズができます!

少し話が変わりますが、高校生で重りだなんて、という声も上がりそうですが、水中でも大きいパドルつけますよね。

この時期プルだけで3,000m以上泳ぐなんてザラです。

それをコントロールするための動き、筋力がないと疲れてくるころにフォームを崩して肩を痛める選手が多いです。

ただし、まだ骨も成長過程のジュニア選手はトレーナーからきっちりとフォームを指導してもらってからして下さいね。

ツールの工夫

チームや学校によっては予算や場所の関係で理想通りのエクササイズやトレーニングができないことが多くあります。

こちらのチームは炎天下がゲキ寒のプールサイドやミーティングルームでドライランドを指導させてもらっています。

http://swim-athletictrainer.com/wp-content/uploads/2019/12/img_5826.mov

W-upのQuadraped Slideをしている最中クスクス聞こえると思いきや、バナナ。

プレートかボールかチューブ丸めたもの使ってね、と指示したのに、バナナ。

呆れたのとアイデアに感心したのと半々でしたが、割と集中していたので、◎

こうやって地味なアップも楽しんでくれたら嬉しいですね。

第2回STA

日曜日に第2回STAを実施しました。

STA:Swim Trainer’s Academy

今回から一つのテーマに対して全員でアイデアを出していくケーススタディをスタートしました。

初回は背泳ぎの選手の足関節の痛みについて。(踵骨単純性骨嚢腫が原因でオペ後から足関節の動作不良、緩みが伴ったケースからキックの出力を上げ、ボディポジションをあげたいというお題でした)

実際あったケースを用いて、自分だったらどんな評価やスクリーニングをするかな、どんなリハやエクササイズプランを立てるかな、と考え、それらの考えた内容をお互いに身体を使って実践していきました。

現場に出て選手の身体を直に触るのは緊張したり、恐る恐る触れてみたりとなかなか初めは上手くいきません。

そのため、「自分のやりたいように何やってもいいよ」とみんなには伝え、練習の場にしてもらっています。

足関節がなんらかの原因(よくあるのは冬場の捻挫)のためキックに左右差が出たり、出力が低下することはよくあります。

2時間を存分に使って課題に取り組みました。

ベッドサイドだけでなく、エクササイズ、トレーニング、そしてパフォーマンスアップのために水中と陸上を繋げることがミッションです。

次回は1月です。

若手のみなさん、頑張りましょう!!

場所を貸してくださったAWAKESの皆さん、ありがとうございました。

とても素晴らしいスタッフの方と洗練されたコンディショニングスタジオです。

http://www.awakes.jp

キャッチがかからない

今日は愛媛よりお送りします。

下写真は背泳の選手ですが左の肋骨がフレア(広がる)して体幹部の土台がないため(水着の左に隙間がありますよね?)入水からキャッチの瞬間に力が入らないため過剰なローリングをしてしまいます。

言い換えれば水がかからないので無理に深くキャッチしようとするため左肩前方の痛みが伴うこともあります。

まずは単純な右の体側をストレッチすると同時に左を縮めていきます。(その前に呼吸で左体幹部に土台作る作業を挟んでいます)

少し大きめの人にモデルチェンジです。

今回の狙いは体側下部のため、マーメイドスタイルで股関節上までストレッチがかかるようにしています。

従来のストレッチ↑でもいいのですが体側上部に主にストレッチがかかりやすので剪断力を使ってマーメイドスタイルの方が適しています。

同じ悩みがある選手はトライしてみてください!

Junior Tabata

物がない、場所もないでもトレーニングしたい。。

そんなジュニアスイマーチームではTabata Trainingを取り入れています。

数ヶ月前、立命館大学の田畑泉先生に現役トップ選手たちとプロトコルについてご指導いただいた時に、「バイクがなくても小学生でも結果出るよ。」

の一言で早速取り入れるようになりました。

今やバイクや水中でもメジャーになっていますが、想像を遥かに超える追い込み方をしないと有効性は出ないと私は考えます。

そして論文でも明確になっていますが筋肥大は出現せず、あくまでも心臓に対して負荷(有酸素と無酸素同時に)をかけるトレーニングのため成長曲線一般的に言われる中学生あたりからスタートするのが効果的であると推測します。

↓昨日の関一のトレーニング風景です。

関一の学生たちには開始初日にどれだけ追い込むトレーニングかわかる映像で気合い(覚悟)を入れさせて、スタート前には掛け声、そして先生が用意してくれたTabata用のYou tubeを大音量で流しながらバディがエールを送りつつギリギリまで追い込む練習をしています。

ここ最近では段々回復が早くなった様子が伺えます。

ちなみに私も今シーズン最後まで乗り切れるよう週1でバイクTabataをしてたのですが、昨シーズンに比べて身体が最後まで余裕があって元気でした。これで競技とは無関係な一般人の生活の質向上にもTabataが有効的なことが証明されました。笑

指導者の皆さんも是非。

より詳しく知りたい方、トレーニング指導をご希望のチーム、選手は下記までご連絡ください。

yui.athletictrainer@gmail.com

パフォームベタージャパンサミット

週末は幕張で行われた

Perform Better Japan Summit 2019

に参加してきました。

自分のベースである”動作”教育の見直しといつもお世話になっている講師の方々に会って新シーズンの刺激を入れたいという思いで参加しました。

これまでたくさんセミナーは受けてきました。

日々進化する沢山の情報を自分に落とし込み、何度も繰り返し、今後どうやって自分のセッションに導入するかが課題だな、と。

自分は動作も見るしストレングスコーチ、パフォーマンスコーチとしての役割にも強くこだわりを持っているので尚更複雑化しそうなのをよりシンプルにしないと、と友岡さんのセッション(I will 50サーキット)を受けてそう感じました。

当たり前のスタートラインにまた戻ってきました。

競泳におけるスタートやターンのスピード向上はもちろんだけどその前にやるべきことたくさんあるだろ、シンプルにわかりやすく選手教育しろよ、と言われているようで邦子さんのセッション中はなんだか反省しながらむちゃくちゃキツイフローを汗かきながら受けていました。

若手の女子トレーナーたちと話す機会も最近多く、そんな歳になったんだなとも再実感。

現場で働きたいと悩みもがく彼女たちに向けてそう遠くないうちに自分が動かないといけないことも自覚しました。(ありがとう、若い女子たち)

http://swim-athletictrainer.com/wp-content/uploads/2019/09/img_3852.mov

そしてアスリート以外の一般の方に向けてのグループワークアウトクラスもやっぱり持ちたい、という想いも湧き出てきましたのでどなたか誘ってくれたらな、なんて考えて結局ひたすら仕事している久しぶりのday offでした。

さぁ、原点に立ち返って2020東京を迎えられそうです。

ちゃっかり代表と写真撮ってもらいました。笑

鉛筆ジャンプ

随分と間が空いてしまったのですが、8月上旬にワールドカップ東京大会が辰巳で行われました。
今回は2名の選手に帯同していてわりと時間に余裕のある期間のため海外勢のウォーミングアップや会場での過ごし方等をじっくり観察しながら過ごす日々でした。
縄跳びをしたり、ヨガのフローをしたりと割とアップの種類が多く動きを伴ったものが多いのが特徴だと思います。
それと身体の絞り方。ひと昔前の女子選手のごっつい感じは皆無。そしてプライオメトリクスのジャンプの距離。
どれをとっても日本勢は明らかに劣ってるので、これからいかに低年齢から教育指導をしていくか、さまざまな種類の運動や動きを取り入れていくかがキーポイントになると思われます。
さて。今回はスタートについて。
コーチとも話をしたのですが、スタート台を蹴る足が離れる瞬間の身体のラインがやはり浮き上がりのスピード向上には不可欠だと。
スタートする際のベクトルも重要ですが、垂直跳びの向上、そして自分の身体がどこにあるのか、頭とお尻の位置が一直線になっているかを”認識できる能力”も必要です。
片脚のエアプレーンなど、小学生でもできる種目もありますね。(ただ前に倒すだけでなく重心移動の声掛けが大事になってくると思いますが。。)
ジャンプはスクワットジャンプだけでなく片脚つかんでケンケン、片脚のジャンプや座ったところからジャンプ、だるまからジャンプ、、
年齢に合わせて無限にやることはあります。
今回のエクササイズ。
これはグレイクックバンドでレジストを加えたスクワットジャンプです。
床を押し切ってコアの円柱を作らないと前に行ったり後ろに行ったりしてしまう、身体に”まっすぐ”の感覚を入力するためのエクササイズです。
先のとがった鉛筆のように天井に向かって鋭く跳ぶ意識で行います。
レジストを加えて伸展の感覚を掴むというのがポイントです。
やってみるとわかりますが、結構楽しいのですが強度も高い種目です。
そしてこれに引き続き、先日ストレングスのセミナーにて得た情報から新たに加わったスタートのトレーニングも近日アップできればと思います。

感覚は瞬時にして変わる

新年度も2ヶ月過ぎ、チームでは1年生がトレーニングをすることが当たり前の環境に少しずつなってきました。

アップやウエイトを使ったトレーニングももちろん行いますが、まず初めにベースである呼吸のチェックをして自分がどういった泳ぎの癖があるのかを知ることからスタートします。

その中でも90/90カールアップは年齢関係なく必ず取り入れる種目の一つです。

股関節を曲げて胸に近づけて行う種目ですが、競泳は水中で抵抗を受けないためにフレキシブルな脊柱の動きが重要になるため90度のまま行ってもらいます。

初めはほとんど誰もできなかったですが、太成高校は先生方が毎日付きっ切りでドライランドエクササイズを指導していただいている素晴らしいチームなので今は大半の選手がクリアできるようになっています。

本日は府選が近いので中央大学在籍中の卒業生が参加してくれました!

ソフトコアのような細かい動きがとても苦手なようで苦戦していました。(笑)

センスあふれる選手ですがなかなかタイムが出ず伸び悩んでいるようです。

一緒にトレーニングした2時間、伸び代しかなさそうだったのでこれからきっとまた活躍してくれるに違いないでしょう。

ダウンスイムの時に100泳いで急に上がってきて「ドルフィンの感覚がいいです」とわざわざ言いに来てくれたのは嬉しかったですね。

動きは1回学習させることで瞬時にして変化します。

それを知っているか知らないかで大きく変わります。

これからも一人でも多くの選手の変わるきっかけを作れるよう、動作トレーニングを競泳界にも広めていければいいなと改めて思いました。

トレーニングを受けてみたい方は、チームの方はメールにてご連絡ください。

yui.athletictrainer@gmail.com

スピードを出す?止める?

JAPANオープンお疲れ様でした!

100人の選手がいたら100通りのフォームがありますが、特に背泳ぎは入江陵介選手のような流れるようななめらかなフォームとキャッチのフェーズから壁を押すような力強い選手に大きくわけられるように感じます。

年明けにトレーニングどうしようか?と話し合った時に「回旋系のトレーニングを増やしたい」と選手から要望があったのでまずは回旋の動き作りを徹底しそこから取り組んだ課題トレーニングがあります。

手が入水した瞬間に逆側の骨盤がフッと上がってキックが打てる絶妙なタイミングとバランスが背泳ぎは必要なのですが50と200ではそれが惰性なのかそうでないのかが違うらしくじゃあ、スピードに乗るために行き過ぎたローリングを止めようというトレーニングがこのようなものになりました。

(背泳ぎムズカシイクテナンカイモ選手に教えてモラッテマスが自分ジャデキマセン。苦笑)

初回は体幹部を安定させたままスピードに乗ることができず、グラグラと不安定かつ肩が頭上で止めれず前方に突っ込んでいます。

JAPAN Open2週間前ようやくハマったのがこちらです。

腕で押し上げるというより身体の中心から力発揮できているのがわかります。

このように種目や距離、選手の関節の可動域やレベルによってやることは違ってきます。

ここを間違えると痛みや水中に繋がらないような事態になり、つい先日問題になった「ウエイトトレーニング必要ない問題」に発展します。

勝ちたければドリル練習とフォームやテクニックだけでは無理です。

強度の高いキックやプルの練習も必要ですしパラシュート、チューブ、クレイジーダイブ。。。パワーをつける必要があります。

楽しく賢くトレーニングしましょう!

個別指導、チーム指導をご希望の方はこちらまでご連絡ください。

yui.athletictrainer@gmail.com